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僕らと自転車

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東京サンエス

Jan.7 2016/Talk member:
上司辰治
(東京サンエス 取締役・プロダクトデザイナー)
辻浦圭一
(東京サンエス・シクロクロス全日本9連覇 2003〜2011年)
池本真也
(Frieten 1996~2004年までオランダを拠点にシクロクロスシーズンを活動し、世界選手権、ワールドカップ、全日本選手権等で実績を残す)
2015-16シーズンより東京サンエスより発売予定のJFF #803を先行テスト中。この日はオランダ遠征から帰国のタイミングで合流して頂いた。

辻浦さんとシクロクロス

世界選手権を走る辻浦圭一

辻浦

ぼくは釣りが好きで、自転車は釣りに行く移動手段でした。
地元の奈良に津風呂湖という湖がありまして、たまたまそこの近くに吉野高校という高校があって「インターハイ出場」という横断幕があったんで、そこに行けば高校に入っても乗れる!と思って入学をしました。
MTBが好きだったので、MTB乗れますか?と聞いたら「うちはMTBは無いです」と言われて。入学してからなんですけど(笑)それでロードとトラックを3年間やりました。

シクロクロスと出会ったのは、MTBをやっているときに、「冬はシクロクロスをやったら?」と勧められて。
ちょうどその頃、池本さんに「合宿に来たら?」という誘いを受けて横浜にシクロクロス合宿に行ったんです。それでえらいところに連れて行かれて(笑)

池本
2000年の秋頃かな。雨降っている山の中、走って遊んだんだよね。
辻浦
自転車を担ぐ練習とか。
池本
担いで下ろすを50回×3セットとかね(笑)
辻浦

その場でね(笑)

話は戻るんですが、そのシーズンの前に西日本チャレンジロードというロードレースが広島であって、その時に池本さんと会ったんです。池本さんはアンダーのシクロクロスの世界選手権で完走されていて。

池本
ぎりぎり完走できたのかな。それで帰ってきて「シクロクロス最高だよ!最高だよ!」って、初めて会ったのに言ってたら、「何言ってんだよこいつは」って顔してたね(笑)
辻浦
ずっとシクロクロスの話をしていてね(笑)
池本
今と変わっていない(笑)
辻浦
シクロクロスという競技は知っていたんですけど、世界選に出るとか、そこで完走するとか、そういうのは全然想像できなかった。次の日レースなのにずっとシクロクロスの話をしていたんです。それで興味を持ちました。
そこから自分もシクロクロスを本格的に初めて、海外にも行きたいと思ったのですがコネクションがない状態でした。当時、池本さんがヒュープさんというオランダの元ナショナルコーチの方のところにホームステイをされていたので、それをつてに、最初1人で2週間行ったんです。
池本
自分はそのとき世界選には選ばれなくて、僕がホームステイから帰ってきた後、世界選の前に行ったのかな。早めにいくという感じで。で、行ったんだけど1人だから何をやればいいのか分からなかったんだよね。レース行ったときに、レース前の食事をコンビニで買おうと思ってたら、コンビニなんてヨーロッパにないし、朝食のパンも残ってないし、パスタも作って持ってきてないし。何にも食わずにスタートしたんだよね(笑)
辻浦
後になって池本さんのところに電話がかかってきたらしくて、「あいつは飯なくても走れるんか?」って聞いてきたんですよね(笑)

2002年1月のサンエスウォッチングより2002年1月のサンエスウォッチング拡大する

上司
それいくつのとき?
辻浦
22歳かな?2002年。
池本
そのままゾルダーに出たんだ。
辻浦
そう。そんなわけで、シクロクロスは池本さんがきっかけで始まったんです。
上司
2002年には、辻浦くんがディスクで出てしまった事件がありましたね。
辻浦
事件を起こしてしまいました(笑)
池本
ルールを作ったんだよね(笑)
上司
ディスクで世界選手権に出て、何と21位やった。
辻浦
アンダーでトップと2分ちょっとの差でした。
上司

でも失格やった、ディスクだから。その頃ディスクはありや、という考えだったのでディスク仕様を作って、辻浦くんしか乗れへんやろということで乗ってもらいました。

2002年のベルギー・ゾルダーで行われた世界選手権でUCIルールに適合しない機材を使用したということで失格となる
辻浦
その時はワイヤー式のもので、制動力はあるんですが、泥のレースでは耐久性、特にパッドの持久力が無かったので、レースの半分の30分しかもたなかったです。晴れのレースでは凄い威力を発揮しましたね。ストレスがなかったです。

恩師(自転車競技を始めるきっかけとなった高校の教師)との9連覇時の辻浦圭一

恩師(自転車競技を始めるきっかけとなった高校の時の教師)との9連覇時の写真

2010年12月のサンエスウォッチングより「辻浦圭一9連覇・豊岡英子6連覇達成!」2010年12月のサンエスウォッチングより拡大する

オランダ・ベルギーでシクロクロスレースに出る

辻浦
特にレースをするとなると人間的な繋がりが、上になればなるほど人の連携が重要になってきます。選手の成績以上にその人の人間性とか性格であったりとか、走る以前の周りの環境とかを築くのが大切ですね。
池本
幸せなことに、ずっと僕はオランダへ行く環境が続けられて、最初8年くらい行って、ちょっと空いてまたここ3〜4年、ちょこちょこ行ってます。行き続けているからこその人間関係があります。知らない人がパッと行っても助けてくれないし、お願いすることも難しいでしょうね。
辻浦
そういうのも池本さんの人間性だと思うんですね。
1回行ってまた行くとなったときに、必ずしも受け入れてくれるとは限らないと思うんです。

レース前の池本さん

レース前の池本さん

レースの受付

レースの受付

池本
日本とは本当にコースが違っていて、スピード域、走り方も変わってくるんですよ。
辻浦
ペダリング自体もね。
池本
ポジションこれじゃなきゃね、とか。ペダル回してコーナー曲がらないといけないのは、こうだよなとか。ギア軽きゃだめだよねとか。いやでもわかってきますね。
上司
最近シクロクロスは専門競技になってるでしょ。
池本
ここ最近極端に専門化してますね。
上司
それで生きていけるようになったというのは、マーケットとして成り立ったとか、スポンサーが付いたとか、昔は多分、選手はみんな自転車を買っていたと思うんだけど、今はどんどん供給されるようになってきているよね。
池本
シクロクロスのプロチームなんか1、2チームしかなかったのが、今は5、6チームになったりしています。オランダの元世界チャンピオンで、今はロードに専念しているラルスボーム(Lars Boom)選手が今シーズンちょっと出てみるよということで、ワールドカップ第5戦のゾルダーに出たんですが、もう完走ギリギリでした。
「自分が出ていない間に、シクロクロスのトップ選手が変わった」というBoom選手のコメントが新聞に載っていました。
辻浦
スティバール(Zdenek Styber)の時代の頃が切り替わる時期でしたかね。2011年のドイツの世界選でStyberが勝ってNysが2位で、世界選のちょっと前から参戦してそれで世界チャンピオンになりました。Boom選手が2010年のオランダのナショナル選手権の1、2週間前にクロスのレースに出てそのまますんなりナショナルチャンピオンを取っていましたが、そのときと今は競技の内容と形態が全然違いますね。
池本
全く違ってきていて、トップレースの後ろの方にいる選手が、自分が勝てるレース、賞金を貰えるレースに移るようになってきたので、以前は20〜30人くらいしか出ていなかったナショナルレースに、今は50〜60人くらい出るようになってきています。しかもレベルが上がってます。頑張ればトップレースの15位くらいには入れそうな選手が、ナショナルレースで走っているんです。
辻浦
昔のそういうレースは、駆け出しのアンダーの選手やジュニアの選手の調整レースだったんですけど、今のリザルトを見るとトップ選手が増えていますね。

スタートを待つ

スタートを待つ

ありがたい現地でのサポート

ありがたい現地でのサポート

池本
海外遠征は大変ですよ、根回しするのも。時差もあるなかで、国際電話を何人にも掛けるわけです。何か起きたときのために、次の人とかにも連絡をしておかないととか。最近は2週間しか滞在しないので、次の手を準備して上手く回すためには、あらかじめ人のつてをちゃんとして確保しておかないといけないです。
辻浦
向こうのサポートしてくれる側も、高いモチベーションで来てくれます。
池本

なので、トップ10とかは無理だけど、自分の力を100%出して応えなければいけないです。
今回の遠征の最後のレースはステイ先から5kmくらいだったんですけど、たくさん応援に来てくれて、もう今日終わってもいいやくらいに思えました。

あと、このような海外遠征の体験などを「伝える」のが難しいです。
あんまり自分たちだけで騒いでも、ただのヨーロッパかぶれになってしまいますしね。

お世話になっているヒュープさんとフリッツを

お世話になっているヒュープさんとフリッツを。

自転車が身近にある文化

ツールトクト

ツールトクトでは、それぞれの速さで、矢印に沿って進む。
(池本さん撮影)

辻浦
ツールトクトという、レース以前のイベントがあるんですよ。街のカフェに集合して、3〜4ユーロ払って、矢印に沿ってツーリングというか山道を行くんです。オランダの森とかベルギーの森とか走ったんですけど、そこがシクロクロスの基本というか原点という感じがしました。
池本
その楽しみが原点にあって、そこから若い人達がレースに出て競い合うという感じですね。レースじゃなくてそこで楽しんでる方も多いですね。
ツールトクトは毎週末いくらでもあります。当日払いでスタート時間も9時から10時の間に順次スタートで、早く走りたい人は早い時間に行けばコースが空いているので先に行けばいいし、そこに来る人は乗る楽しさを求めている人が多いですね。おじいさんなのに上手い人とか、スニーカーなのに自転車の性能を十分引き出してる人とか、ものを上手に使いこなしている人が多いですね。

ツールトクト

ツールトクト受付の風景。
(池本さん撮影)

辻浦
レースの次の日に池本さんとツールトクトじゃなくて街のクラブチームの集まりに行ったんですけど、正直なめていて(笑)
辻浦
池本
速かった!
池本
ずっと心拍数80%くらいで、それ2時間くらい(笑)
辻浦
森とか砂地とか行くんですけど、トゥークリップのおっちゃんに、わーって抜かされるんです(笑)
池本
自分の持っている力の低さを嫌でも味わいますよね。この人達よく使いこなしてるなって。
おじさんたち5段くらいしかギアないんですけどね(笑)
それで、あの人のうちの主催だとスープを振舞ってくれるだとか、
辻浦
クッキーを振舞ってくれるだとか、
池本
終わるとその人のうちでぺちゃくちゃしゃべってね。
上司
町内会みたいな感じやな!
池本
ジャージも個人の事業主さんが持ち出しでクラブ員に配っているんですよ。
パトロン的な気持ちが強いんですね。
そういう人達の輪の中に入っていくと、(自分が出る)レースを見に来てくれたりとか手伝ってくれたりするんです。
上司
日本もそういうの理想ですね。ロードでも自治会で道路使わしたろうやないかい、ってクリテリウムが出来たりするのが理想だね。
池本
年1回各クラブが持ち回りでやれば無理なく出来ますよね。
上司
どこだって自治会があるし、自治会長がちょっと子供達に使わしてって言って、自治会員の方が道路規制の依頼をするわけですよね。そうすると警察もしゃないなということになる。お祭りやるのと同じでね。
自治会の連合会でやれば結構なクリテリウムになる。
日本もそういう盛り上がり方をしていくと、ほんまもんの文化になると思いますね。
池本
ツールトクトは参加する人が凄く増えてます。昔も行ったところだったんですけど、今回は駐車場があふれていました。楽しんで乗る人も増えたと思います。平坦の森なので、力がなくても楽しめるんですよね。
辻浦
初めて自転車に乗るような人でも行けるコースで、例えば40km設定されているようなときでも、最後まで走る必要はなくて、途中でやめてしまってもいいんです。
池本
近いところをぐるぐる回っているので。
辻浦
走らなかったからといって何も言われないですからね。最後に抽選会が出来ないくらいですかね(笑)
池本
スタートするときにチケットをもらって、クラブのノベルティみたいなのが貰えるんですけど(笑)
今回はおじさんたちが洗車機を用意してくれて、 おじさんたちはボランティアさん用の打ち上げパーティーを楽しみにしているんです。 お神輿担いだ後に、飲んでいく感じですね。
上司
日本もそうしたいね。
池本
無理してないですしね。

まだまだ話の尽きないお三方。シクロクロスについて語りだしたら止まりません。機会がありましたら、ぜひまた楽しいお話をお聞かせください! ありがとうございました。

Text:Kei&NaoFu

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