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JCX シリーズ第5戦 飯山大会は全日本チャンピオンの沢田と唐見が優勝

シクロクロスミーティング 2017-2018 第4戦 飯山 2017/11/12(日)長峰運動公園

JCXシリーズ第5戦の舞台は、2015年に全日本選手権を迎えた長野県飯山市。前日土曜日には信州シクロクロス第3戦が毎年恒例のナイターレースとして行われ、2日間連続で走った選手も少なくない。

晩秋の紅葉と、雪を頂く高社山を望む長嶺運動公園のコースは、当日朝まで降り注いだ雨によって泥沼と化した。時間を追うごとに泥の水分が飛び、レースを経るごとに重く捏ねあげられたため、名物のキャンバーや、高低差のある雑木林区間の乗車率は著しく下がることとなる。

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信州や関東勢を中心に、64名が出走した最高峰のC1カテゴリー。"信州シクロクロスらしい"難コースに向けて中里仁(Speedvagen Family Racing)がホールショットを獲ったものの、すぐさま全日本王者の沢田時(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)と前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)の二人がジャンプアップ。泥に手こずる後続を尻目に抜け出した。

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付かず離れず、互いに見合いあいながらハイペースを刻む二人だったが、中盤になって前田が痛恨のメカトラでペースダウン。これによって大きなリードを得た沢田が、「シクロクロス特有の走りを思い出したので上手く展開することができた」と終始安定した走りを刻んで独走勝利。今シーズンのJCX戦で初めて全日本王者のガッツポーズが決まった。

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一方、後退した前田を捉え、激しい2位争いを演じたのが、地元の声援を一身に受ける竹内遼(drawer THE RACING)だ。全日本選手権U23タイトルを狙う竹内が数度仕掛けるも前田は離れず、最後はフィニッシュ前のキャンバーの処理で先行した前田が2位を確保した。

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C2レースとの混走となったCL1では、テクニカルコースを得意とする今井美穂(CO2 bicycle)が好ダッシュ。しかし前日夜にも勝利している唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)が、一時大きく開いた差を徐々に埋めて今井をキャッチする。

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パワーでテクニック差をカバーし、徐々に独走態勢を築いた唐見だったが、レース終盤に今井の猛烈なプッシュを拝し、他カテゴリーの選手とも絡んだことで再び合流を許してしまう。しかし最後はキャンバー区間で今井にミスが生まれ、その隙に交わした唐見が前日に続く2連勝。本来不得意としていた泥コンディションで、来週からのUCIレース連戦に向けて弾みをつけた。

次戦は、今週末11月19日(日)にマキノ高原で開催される。

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沢田時(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)
「調子が悪かったのか路面が重たかったのか、前半はとても身体が重たかったのですが、有利に運ぶために先頭で展開しようと考えていました。今日は勝てたことはもちろんですが、先頭でレースを楽しめたことが良かったですね。これから来週のマキノ、再来週の野辺山とUCIレースが続きます。いよいよシクロクロスレースが楽しくなってきたので、次戦以降も頑張ります。」

唐見実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)
「今日は拷問のようなレースでしたね(笑)。2日連戦でしたが、昨日が寒かったことで身体が硬くウォームアップもままならない状態で臨みました。正直言えば今日は今井さんの日だなと思っていたのですが、意外と序盤の差が広がらず交わすことができました。その後猛追を受けて抜かれてしまったのですが、そこで彼女にミスが出たのが私の勝因になりましたね。他カテゴリー選手と絡んだことも追いつかれた原因なのですが、それは私にテクニックがあれば良かっただけのことです。泥で今井選手に勝てたのも、マッチレースを展開できたことも私にとっては初めてで、とても良い経験になりました。」

text:So Isobe
photo:Satoshi Oda

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C1 (2.8km x 6周)
1.沢田 時(Bridgestone Anchor Cycling Team)1:00:34
2.前田 公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)+0:37
3.竹内 遼(drawer THE RACING)+0:46
4.小坂 正則(スワコレーシングチーム)+2:24
5.松本 駿(TEAM SCOTT)+2:47
6.國井 敏夫(MilePost BMC Racing)+3:04
7.中里 仁(Speedvagen Family Racing)+3:29
8.兼子 博昭(スワコレーシングチーム)+3:44
9.山田 誉史輝(PAXPROJECT)+4:21
10.中間 森太郎(FRIETEN)+4:33

CL1 (2.8km x 4周)
1.唐見 実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)48:10.1
2.今井 美穂(CO2 bicycle)+0:01
3.須藤 むつみ(Ready Go JAPAN)+6:51
4.松本 璃奈(TEAM GRM)+7:45
5.西形 舞(TRCPanamaReds)+10:52
6.川崎 路子(PAXPROJECT)+12:47
7.辻 瑞穂(PAX PROJECT)+15:03
8.鬼形 貴子(CO2bicycle)+16:50
9.橋口 陽子(team轍屋)-1Lap
10.綿貫 通穂(臼杵レーシング)-1Lap

フルリザルト

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